北野天満宮 御旅所の「ずいき神輿」 2011年


10月の初めには北野天満宮のずいき祭りが行われます。円町駅近くにある北野天満宮御旅所に、芋の茎や穀物で飾られたずいき神輿が4日午前中まで鎮座しています。

「ずいき」とは芋の茎のことで、ずいきで神輿の屋根が飾られているところから「ずいき(瑞饋)祭り」と呼ばれています。平安時代にこの付近一帯の西ノ京の人々が五穀豊穣を感謝し、新しく取れた穀物や野菜などを飾り付け、道真公の神前にささげたのがお祭りの始まり。400年前の江戸時代初め、1607年に神輿の形になり、1802年には現在と同じ形の神輿になりました。ところが、明治維新の改革により祭りは中止となってしまいますが、地元の有志の力で15年後に復活を果たして現在に至っています。

ずいき神輿は二つあり、小さめの子ども神輿と大人の神輿とがあります。神輿の四方の飾り付けは毎年異なった物語が描かれており、楽しみにされている方も多いですね。飾り付けは「土に還るもの」で行われるため毎年作り直す必要があります。また数日間持たせるため、野菜なども前日に収穫をするものがあり、そこから夜なべをして作り上げておられるそう。近年は農家も農地も少なくなりましたが、今も住民たちが自分たちで野菜を育てて神輿を作っていて、毎年気候が違うなか、決まった日付に収穫期を合わせるのは大変なご苦労があるようです。まさに住民が一体となって受け継いで来られた伝統ですね。

さて、今年のお神輿の物語は、「ごんぎつね」「鯉の滝登り」「ドンキホーテ」などが描かれています。面白いのはドンキホーテの槍は、トウモロコシの芯です!なるほど、よく考えられていますね。他にも鳥居の黒は「海苔」、阿吽の鬼は「かしら芋」を逆さまにして根っこで髪を表し、目は栗でできています。他にも、茄子や唐辛子、柚子や野菜の種なども使われています。

4日午後には還幸祭が行われ、ずいき神輿も北野天満宮に向かいます。還幸祭は「おいでまつり」ともよばれ、大宰府で亡くなった道真の霊が神様として北野の地へおいでになる場面を再現する意味合いもある、重要な行事です。上七軒では舞妓さんも巡行をお出迎えします。なお、還幸祭の行列とずいき神輿の巡行コースは異なっていますので、ご注意ください。上七軒では両方が通過します。また、お神輿のその他の写真はfacebookで公開していますので、ご覧ください

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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