北野天満宮 「誠」の絵馬


北野天満宮は小ネタの宝庫。この場所だけで毎日ブログを書いても、何日も続けられるほど面白い歴史や逸話・物語がある場所です。きっとまだまだ私の知らないことが隠されているのでしょう。今日は「誠」の絵馬を紹介します。
この「誠」の字体はどこかで見覚えがありませんか?そう、新撰組。私が初めてこの絵馬を見つけた時はすぐにそう連想しました。
新撰組の「誠」の旗の由来には諸説あり、確定的なものはありませんが、近藤勇がこの絵馬を見てモチーフにしたとも言われています。旗は高島屋で作ってもらったそうです。出来あがってきた時はたいそう嬉しかったことでしょう。
あまり真剣に真偽を確かめるべきものではないかもしれませんが、この手の”言い伝え”の真偽は正直分かりません。と言うのも、公式には上記の話は聞かれないからです。有名ではないのもそのためでしょう。「誠」という字は別人が書いても似たようなものになるのかもしれませんし、当時流行りの字体があったのかもしれません。むしろ「誠」といえば、菅原道真の公の「至誠(しせい)」が思い浮かびますし、そちらのほうがこの絵馬の奉納理由としてはしっくりきます。研究者が史料をもとにして書いた詳しい検証結果をご存じの方がいましたら、是非教えて頂きたい。しかし、なかなか面白い話ではあります。ファンにはたまらないでしょう。
なお、北野天満宮の絵馬所は江戸時代の1700年の建造。京都市に現存する絵馬堂としては最も古いもので、市の重要文化財に指定されています。今では修学旅行の学生さんが休憩をされる憩の場となっています。「誠」の絵馬はやや奥の外向きに掲げてあり、ちょっと見つけにくい場所にあります。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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