立冬 初めて冬を感じられる頃


今日8日は立冬です。立冬は「初めて冬を感じられる頃」。ゆっくりと近づく冬の気配を感じてみましょう。
まずは今回も嵐電の立冬の紹介動画をご覧下さい。今の時期、あちこちの神社で七五三の子どもたちの可愛らしい姿を見かけます。

8日の天気図は西高東低の冬型。立冬にふさわしい天気図となりました。しかし本格的な冬はまだまだ先。その中にでも冬の気配を感じることが、昔の人の季節の楽しみ方だったのかもしれません。関西のローカルニュースでは、京都の千枚漬けの漬け込みが紹介されるのが立冬の日の定番となっています。

天気図の世界では、この時期にはもうはっきりと冬が大陸に見え始めていて、大陸に寒気が溜まってきたことを示す優勢な高気圧に、すぐそこまで近づいてきた冬を感じます。冷たい空気は重いため、よく「足元が冷える」「底冷え」などといいます。大陸という巨大なスケールでも同じことが起こり、冷たい空気=重い空気が高気圧を作るのです。シベリアでは今朝9時でマイナス38℃を記録している場所もありました。驚くなかれ、真冬にはもっと下がりますよ。

京都の日常の中では、息が白くなり出し、朝晩はコートも恋しくなり、自転車をこげば冷たい風に手袋がほしくなります。もうじきテレビでは身近な山の初冠雪の頼りも届き始めるでしょう。季節は一気に年末へと走って行きます。とその前に、お待ちかねの紅葉シーズンが待っていますね。写真は今日の東福寺。市街地では楓の色づきはまだこれからです。

京都では一足先に桜(主にソメイヨシノ)やケヤキの色づきと落葉が盛りで、楓の紅葉に対して茶色く色づくものは褐葉(かつよう)と呼ばれています。桜は茶色(褐色)と黄色のコラボレーションが見事で、一足早く季節の進みを教えてくれます。春の桜だけでなく、今の時期の桜の美しさも一見の価値がありますよ。また櫨(ハゼ)の木だと思いますが、赤く色づいているものも見かけます。近いうち写真を掲載しましょう。

今月11日は満月。この時期の月は太陽の高度が低い分、高く登ります。満月は太陽の光を反射していますので、動きは太陽と反対の傾向。つまり太陽が高い夏至前後ならば月は低くなるのですね。以前、祇園祭の山鉾と月の写真を掲載しましたが、あのような月は今はもう見られません。当たり前に見えているものも、実は理にかなって変化をしています。ということで、この時期に月とライトアップされた庭園の写真を狙うならば、登り始めの早い時間帯がよいでしょう。写真は本日の山科に登る月。この後、日没の直前には東の空が赤くなる「東の空の夕焼け」が見られました。ほんの5分~10分くらいの間だけ、不思議な空に変わるのです。このお話もまたどこかで詳しく書きましょう。

さて、ようやくトップの写真。建仁寺・禅居庵の山茶花(サザンカ)です。今年は例年より早いようで既にほとんどが散ってしまいました。しかし、その様子がまるで降り積もった雪のよう。今日偶然に前を通ったのですが、まさかこのような形で冬を感じられるとは。不意に現れた立冬にふさわしい光景に、胸が高鳴りつつシャッターを切りました。
立冬は暦便覧では「冬の気 立ち初めて いよいよ冷ゆればなり」と表現されます。平年より暖かいとはいえ、いよいよ冷え始めるこの時期。風邪をひかれぬようお気を付け下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

より大きな地図で 禅居庵の山茶花 を表示

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