京都 紅葉の穴場スポット


京都では、今週末から各地で紅葉も見ごろを迎えてきそうです。その分多くの人が押し寄せてくるため、人混みで疲れてしまうという方もおられるはず。そこで今回は京都旅屋がおススメの穴場スポットをご紹介します。

最近はインターネットの影響もあり穴場が少なくなっていると耳にします。それはある人によってはよいことでもあり、また別な人にとっては悪いことなのかもしれません。バランスが難しいところです。報道ステーションでも、昨年来京都のよい場所がどんどん紹介され一時的に人気が上がっているようです。昨日(23日)も圓光寺が賑わっていました。

さて今回京都旅屋がご紹介する場所は、報道ステーションよりもさらに穴場度が高いところを選んでみました。そして他の有名社寺の近くか交通の便がよい場所にもしています。拝観料もお手軽なところが多く、学生さんのように「何カ所もいけないけど、彼女を喜ばせたい」というような方にもよいでしょう。本来は他の場所やお店も含めたコースでお伝えしたいところですが、今回は場所のみでお許しください(笑)なお、地図は最後にまとめて載せています。

東福寺 即宗院

京都で紅葉と言えば名前が挙がるのが東福寺。今から600年ほど前の室町時代に境内の桜を伐り紅葉の木が中心になった話は有名です。しかし、収容力もあり紅葉の迫力も抜群の広い境内は、バスツアーにとっては絶好の訪問先。どんどん団体客が押し寄せてきます。その流れに沿って行くのもハズレは無いのですが、少し落ちつきたい方におすすめなのは塔頭(たっちゅう)という周りにある小さなお寺へと行き先を変えること。東福寺は拝観ができる塔頭が多く、光明院・天得院・龍吟庵・芬陀院などなど、よい場所がたくさんあります。そして「今週末」ならば「即宗院」を最もお勧めします。

即宗院は、龍吟庵のすぐ手前にある塔頭です。といっても龍吟庵への道そのものがやや分かりづらいので、お寺の方に聞くのもよいでしょう。ちなみに私の手元で今見ていたガイドブックの東福寺境内図には、即宗院の場所すら載っていません。もったいない話です。龍吟庵は国宝の方丈と重森三玲の石庭、紅葉の美しさでも知られています。ただ、まだ時期が早い。しかし隣の即宗院は日当たりがよいのか見ごろとなっています。特に注目は、池にある黄色の楓。赤に彩りを添える鮮やかな黄色がとても美しいですよ。拝観料も200円と良心的です。

光雲寺と天授庵

南禅寺から永観堂を経て、哲学の道ぞいを抜け法然院や銀閣寺へというコースも多くの人で賑わいます。やはり南禅寺や永観堂は間違いなく美しい紅葉が見られますね。南禅寺で人混みを少しでも避けるならば、先日のブログに書いた「天授庵」がおすすめです。

また「光雲寺」も隠れ紅葉スポットとして小さいながらも美しいお庭を眺めることもできます。光雲寺は哲学の道へと向かう人の流れから逸れた場所にあるため、嘘のように人が少ない。今年の大河ドラマ「江」の子で、天皇に嫁いだ東福門院・和子ゆかりの仏像も見ることができます。南禅寺の塔頭でもあるため座禅もこちらで行われています。そして2009年に整備されたばかりのお庭からは、哲学の道をぞろぞろと歩く人の流れを眺めることができるのも、ある意味優越感に浸れるかもしれません(笑) 拝観は12月4日まで。600円です。

野仏庵

一乗寺界隈は、清水や東福寺よりは人が少ないとして好んで訪れる方もおられる地域です。しかし、詩仙堂や曼殊院の二大スポットはやはり人が集中します。圓光寺も非常におすすめですが、先日報道ステーションで出てしまいましたね。穴場は金福寺や鷺森神社ですが、さらに穴場は詩仙堂からすこし坂を上ったところにある「野仏庵」。

お抹茶付で500円と値段も非常に良心的で、境内には楓や石塔・石仏・茶室が配置され、落ちついた雰囲気を感じられます。23日のお昼頃に行きましたが、なんと!私しかいませんでした。すぐそばの詩仙堂は言わずもがなの盛況ぶり。また野仏庵からはお隣の圓光寺のお庭が少しのぞけ、報道ステーション効果か賑わっているようです。そのすぐ隣で、静かで贅沢な時間を過ごさせていただきました。ただ、いつでも空いているのではなく、お寺の方によるとバスツアーで多くの人が訪れる時間帯も結構あるようです。

鹿王院

嵐山方面の穴場もいくつかありますが、今回は「鹿王院」を。こちらは金閣寺で知られる将軍・足利義満がまだ20代の時に長寿を願って創建したお寺です。美しいのは参道の紅葉。カップルで歩けたら素敵ですね。また、舎利殿前に広がる借景庭園の紅葉も美しい。拝観300円。嵯峨嵐山駅から歩いて行くことができます。

なお、今夜(24日)の報道ステーションでは常寂光寺が紹介されていましたね。こちらの紅葉も素晴らしい!坂(階段)がきついので覚悟はあった方がよいですが、その分景色も抜群です。

岩倉具視幽棲旧宅

岩倉実相院も、ピカピカの黒床に赤が映る「床もみじ」が有名で賑わっています。そこまで行かれたら是非訪れてほしいのが、「岩倉具視幽棲旧宅」。幕末・明治に活躍した公家・岩倉具視が、和宮降下の責任を取る形で5年間隠れ住んだ邸宅です。こちらは庭園の楓が美しく、面白いのが足元より下に楓が見られる場所もあること。普通は下から見上げますが、すぐ上から見下ろすのはなかなか珍しいでしょう。また、洋風の対岳文庫の建物と楓の光景もちょっと斬新です。拝観300円。

金戒光明寺 栄摂院

金戒光明寺そのものも穴場かもしれません。紫雲の庭はこの時期に特別公開され、真如堂とセットで訪れる方も多いことでしょう。そしてその二つのお寺の間にあるのが、金戒光明寺の塔頭・「栄摂院」です。赤門から中を覗けば赤い楓が目につきます。ここからの写真も美しくて満足!なのですが、実は中に入ることもできます。何の案内もありませんが、恐れず入っていきましょう。赤門から見えていた楓の場所には池があり、美しい紅葉を見ることができます。ただ、お庭の維持のために志納はして帰るようにしましょう。

京都御苑 拾翠亭

春や秋の京都の交通は特に不評です。バスは混み、時間通りに来ない進まないのが普通。散策で歩き回った観光客の皆様にとっては心身ともに辛いことでしょう。しかし、こちらの「拾翠亭(しゅうすいてい)」は、地下鉄駅から徒歩3分、京都駅からでも15分足らずで来られる交通至便の場所にある公家のお茶室。料金も100円と良心的。地下鉄は本数も多く、時間に遅れることもありません。最盛期には混みはしますが、ぎゅうぎゅう詰めは稀です。

九条池に立つ拾翠亭は、代々摂政・関白と朝廷でも最高の高い位を務めた九条家のお茶室です。築は200年。今も昔と変わらぬたたずまいで、美しい紅葉の九条池を眺めることができます。以前は東山まで望めたそうですが、都市化でそれは難しくなったものの高木に囲まれ、落ち葉が浮かぶ九条池とかかる橋が絶妙の美しさ。

注意点は、お茶室に入れるのは金曜日と土曜日のみ。しかも15時半までと他の社寺よりも早く終了してしまう点。時間に余裕を持ってお越しください。九条池と橋へは24時間いつでも入ることができます。また、近くの閑院宮邸跡もおすすめです。

岩戸妙見宮・圓成寺

洛北の鷹峯も紅葉の名所。丸窓の源光庵や赤門の常照寺、垣根が知られる光悦寺の三つが有名です。その光悦寺の向かいにあるのが「岩戸妙見宮・圓成寺」。二つで一つの境内だと思って下さい。境内は写真撮影不可ですが、手入れのされたお庭は楓でいっぱい!抜群の美しさです。こちらは拝観料も必要ありません。このありがたい光景に感謝し、しっかりお参りをして帰りましょう。

その他

最近ブログで書いてきた「三明院」、「妙心寺 大法院」もおすすめです。他にもまだまだよい場所はいくつもあるのですが、今回はこの辺りで。私の友人には「あそこが出なくてよかった!」と思っている方もいるでしょうか。この週末の京都は晴れの天気。特に日曜日は気温が上がって暖かい中で紅葉を見ることができます。皆様、それぞれに素敵な週末をお過ごしください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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