南禅寺・天授庵のライトアップ


南禅寺の天授庵ライトアップが、30日まで行われています。東山界隈のライトアップでは私の一押しの場所です。

28日は、天授庵だけでなく、永観堂・高台寺・その塔頭の円徳院・青蓮院のライトアップも見て来ました。土曜日・日曜日は大変な混雑で、この4つを一晩で見ることは不可能に近いかもしれませんが、平日であれば、徒歩移動でも何とかならないこともないでしょう。

さて、スポットの評価は紅葉の進み具合によっても変化するものですが、同じ日に全てを見た私の一押しは、永観堂でも高台寺でもなく「天授庵」です。もちろんどこも美しい中で、それでも高いレベルで頭一つ抜けていると感じます。紅葉は抜群・駅の近く・人が最も少ない・拝観ゾーンではほとんど歩かないので疲れない、と四拍子そろっています。高台寺や永観堂・清水寺は人が多い分、入ってしまうと流れに沿う必要があり、結構な気疲れをします。そして清水寺や高台寺は坂が多く、「筋肉痛になる」という若者の声も聞こえてきます。

その点、天授庵の夜は座って見る形式のお庭。自分のペースで移動ができ、しかもとてつもなく美しいです。ファンも多く、数年前に友人を連れて行った時にもたいそう喜んでくれました。もっと評価されるべきお庭ではないでしょうか。訪れている方もその美しさに次々に歓声をあげておられて、見ているこちらも嬉しくなりました。

入って真っすぐにある書院南側の地泉庭園は、窓が額縁のようになり、輝く絵がはいっているかのようです。やはり大人気で、皆さん離れがたいようですね。でも、東側の枯山水の紅葉も見事の一言。ひとつのお寺でイメージが異なるお庭を、それぞれ楽しめるのが天授庵の特徴です。枯山水の庭園もじっと座って眺めたり、笑顔で記念写真を取られたりと、多くの方が満足されている様子でした。

天授庵の昼はそのお庭を歩くことができますので、昼と夜とでもまた違った印象を持つことでしょう。昼の様子は先日ブログでご紹介しました。天授庵はお庭もその楽しみ方も、文字通り奥が深い場所です。拝観は30日まで。17時30分~21時、拝観料は600円です。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

より大きな地図で 天授庵 ライトアップ を表示

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