二条城 東南隅櫓の修理


15日から、二条城東南隅櫓の修理のための足場組みが始まりました。夏の台風で漆喰が剥がれてしまい、その修理事業です。

崩れた際のブログはこちらをご覧ください。さて、二条城は京都市が運営していますので、その修理も公共事業。ということで入札額が公表されており、その金額はなんと1549万円(税抜き)!京都市民の一人として税金が文化財修復にも使われているのはありがたいことですが、漆喰だけではなく屋根のふき替えも行うとはいえ、なかなか費用がかかるものです。

二条城は老朽化のため、来年から約20年の歳月をかけての本格的な保存修理事業が予定されており、総費用は約100億円が見込まれています。しかし京都市も財政難にあえいでいるため、文化庁の補助制度に基づく国の半額負担を見込んでも、全てのお金を捻出する余裕がありません。そのため、総費用の半分である50億円を目標に「一口城主基金」として寄付の募集がかけられていますが、7月末の段階では僅か2000万円弱にとどまるという厳しい結果。今のペースでは20年で4.8億円しか集まらない計算とのこと。財布は違うのかもしれませんが、今回の漆喰の修理費は、一口城主基金で7月までに集めた額の4分の3ほどになってしまいます。なんとも苦しい話。城の出入り口である東大手門から連なる北方多門塀でも、実は別の台風で同様の被害が出ており、剥がれている様子は無残です。こちらも修理には相応の費用がかかるのでしょう。

一口城主基金では、1万円以上の寄付で入城証などの特典があり、半年に一回の抽選に当たれば、1日城主として非公開部分に入れたり将軍が座った場所に座ることもできます(ニュースでもおなじみですね)。今年8月の記事によると市の担当者は「このままでは大改修計画は破綻する」と話しているそうです。京都には二条城以外にも数多くの文化財があり、他の都市の文化財(姫路城や熊本城など)のように二条城がシンボル的なものとは言い難く、そのため人口も観光客も多いにも関わらず思うように寄付が集まらないのかもしれません。

今年夏の台風では、京都には特筆するほどの激しい風雨はありませんでした。にもかかわらず、漆喰はもろくも崩れました。今後、本格的な台風や地震にあえば、もっと大きな被害が出るかもしれません。二条城は修学旅行でもおなじみのコース。子どもや孫も同じように二条城を見られるように、ご興味のある方は一口城主のページを覗いて頂ければと思います。京都旅屋でもしっかり稼げるようになれば、寄付をしていきたいと思います。

余談ですが、二条城のすぐ近くの御金神社は、金運のご利益で知られています。神社の名前は「みかね」神社。「おかね」と読めるのも面白い。ご祭神は金山毘古神(カネヤマビコノカミ)で、鉱山・金属の神です。そこから転じて金運アップのご利益で信仰され、現在では日本で唯一のお金の神社とされています(ちなみに金山毘古神は古事記では結構すごい生まれ方をしています。あえて書きませんが…)。神社ではなんといっても金ぴかの鳥居が目を引きますね。境内には、マンションの間に隠れるように樹齢200年といわれる大きな銀杏があり、現在そのイチョウの葉が授与されています。この葉が1万円札にでも化けてくれたら、二条城の修理も進みそうなものですが・・・

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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