西院春日神社の若菜粥と上賀茂神社の白馬(あおうま)


今日は1月7日。京都市内でも春の七草を入れた七草粥を授与して頂ける神社がありました。上賀茂神社では白馬(あおうま)を見て邪気を払う行事も行われました。

この日、まず向かったのは西院春日神社です。10時頃から神事が行われ、そこではなんと摩擦熱で火種をつける昔ながらの道具で火を起こします。神職が頑張ること数分で煙が上がり、鮮やかな炎が点きました。

こちらの七草粥は「若菜粥」と呼ばれています。300円で授与され、境内には近隣の方と思しき人々の長い行列があっという間にできました。毎年恒例の大切な行事なのですね。境内では他にも金箔入りのお神酒も授与されていました。若菜粥には、お芋と梅干・昆布もついています。粥だけでは少し味が物足りないかもしれませんので、一緒に食べるとちょうどよいでしょうか。また、箸の袋には「辰」の文字。毎年その年の干支が特別に描かれているようです。箸袋を記念に持って帰ればよかったのですが、忘れてしまいました。

本殿の前では、邪気除けの白馬(あおうま)飾りが公開されました。年の始めに白馬(あおうま)を見ると一年の邪気が祓われるといわれています。白馬と書いて「あおうま」と読ませるのは不思議ですが、その理由は陰陽五行説から来ているようです。陰陽五行説では、万物を作る5つの元素(五行)のうち「木」が春の象徴とされ、さらに春は青色と対応付けられています(青春の語源ともなっていますね)。また、春に陽のものを見るとその年の邪気を避けることができるとされ、春の青色と、陽の生き物である馬とが結びついて「青馬」を見るようになったといわれています。

やがて日本では、青に替わって白が最も高貴な色とされ、穢れを払う意味でも白が相応しいと考えられるようになりました。ということで、「あおうま」の発音を残したまま表記が「白馬」となっていったそうです。また、平安人が捉えた青は、赤と黒の中間に当たる幅広い色のことで、白馬も真っ白ではなく白に灰色が混ざったぼんやりとした色の馬だったのではないかと考えられています。以上は、風俗博物館のサイトを参考にさせて頂きました。

さて、上賀茂神社では現代には珍しい生きた白馬がおり、神山号(こうやまごう)の名で親しまれています。実はこの神山号、昨年の11月に代替わりを果たしたばかりで、戦後7代目だそう。元の経歴は、千葉県の中山競馬場が寄贈した7歳の雄のサラブレッド「メダイヨン」で、比較的若いためこの先も長くお役目を果たして頂けることでしょう。

この日は、白馬奏覧神事(はくばそうらんじんじ)が行われ、牽馬の儀(ひきうまのぎ)では境内を神山号が歩きました。これはまさに先に書いた邪気払いの行事に基づくもの。古くは平安時代の天皇も同じように白馬(あおうま)を見ていたわけです。馬が歩く様子は動画もあります。皆様の一年の邪気も払われるかもしれませんので、よければご覧ください。

またこの日は、祇園をはじめとする花街の始業式でした(上七軒を除く)。夕方でしたが、祇園の巽橋で舞妓さんとすれ違いました。芸の道は本当に厳しいと思いますが、本年も京都を象徴する美しい装いと見事な芸、品のある所作を通して、たくさんの人たちを笑顔にして頂ければありがたいと思います。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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