泉涌寺・雲龍院の丸窓と紅梅


泉涌寺・雲龍院の丸窓越しの梅が見ごろを迎えています。

京都も各地で梅が見ごろを迎えています。梅は花の美しさだけでなく、その甘い芳香を楽しみされている方も多いことでしょう。まだまだ遅咲きのものは蕾ですので、今年は梅と桜が同時に見られるようになるかもしれませんね。

雲龍院には紅梅と白梅とがあります。白梅は入口の参道にあり枝ぶりも手入れがされていて美しく、後ろの鐘楼やお寺の建物ともよく合って風情があります。ちょうど今が満開で、通る方の目を楽しませていました。記念に梅と一緒に写真を撮っている方も何人も見かけました。

雲龍院のもう一つの梅は、建物内の「悟りの窓」の奥にあります。京都で悟りの窓と言えば鷹峯の源光庵にある丸窓の方が知られていますが、こちらにもあって、今は紅梅が花を咲かせている様子を窓越しに眺めることができるのです。私も毎年楽しみにしている光景ですが、今年は「京の冬の旅」の特別公開に雲龍院の襖絵が入っているため、例年よりもずっと賑やか。いつもの年は、土日でも時間帯によっては静かにじっくりと、丸窓の後ろに咲く梅を見られる時もあります。梅の独特の枝ぶりと赤い花に、丸窓はよく似合います。その円の両側から障子を閉め、掛け軸のように見せているのも和が際立つ演出。外国の方にはたいそう評判がよいそうです。

雲龍院は、北朝ゆかりの寺院として、当時の後光厳天皇・後円融天皇の木像もあります。さらにすごいのは、江戸時代初めの天皇で、修学院離宮を造営したことで知られる後水尾天皇が寄進した机で、今も写経が出来ること。写経場の本堂(龍華殿)は、建物こそ変われど、後円融天皇も写経をしていたとされる道場です。このような由緒から、静かに写経に来られる方は多く、いつもの本堂(龍華殿)は厳かな雰囲気も漂っています。

ただ、3月18日までは「京の冬の旅」で、本堂にある龍の襖絵が特別公開されており、いつもとは違った開放的な雰囲気となっています。雲龍院は室内でも写真を撮影できる場所が多いお寺で、京都らしい風景をカメラに収めたい方には四季を通じてお勧めです。他にも、昨年の報道ステーションの紅葉でも紹介された蓮華の間の「しき紙の景色」や、大黒様がインドでマハーカーラと呼ばれる破壊神であったころの雰囲気を残す、恐ろしい形相の走り大黒天も見どころ。

なお、14日~16日までの3日間は泉涌寺で大涅槃図も公開されます。その大きさは日本一!もともとは東大寺の大仏殿に架けるために作られたため、泉涌寺の大きな仏殿ですら全てを広げることができず、横から見ると「コ」の字のように上と下にも広げて公開されます。いつかどこかの広い場所で全貌をお見せ頂く機会がないものかと思いますね!

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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