伏見の酒蔵と菜の花 春の彩り


先日、伏見へと行ってきました。松本酒造の隣の土手には菜の花が咲き、伏見を代表する春らしく美しい光景を眺めることができました。

菜の花は花期が長く、通常であれば4月から5月にかけて楽しめるでしょう。どんどん背も高くなって行きます。松本酒造横の土手はNHKの朝のドラマ・カーネーションでも使われた光景です。ただ、この菜の花は、護岸工事で整地をされ一時姿を消しました。今回も他のブログなどの情報では映画のロケのためとの噂もありましたが、昨年の整地後に意図的に植えられたとする情報も。正しいところはよくわかりませんが、美しい光景は見られるうちに見ておくのがよいかもしれません。

伏見はあちこちで酒蔵(さかぐら)の街並みを見ることができます。月桂冠大倉記念館の前も舗装が綺麗で、風情は抜群!散策しがいのある道です。早朝などは大変気持ちがよさそうですね。伏見は、かつては「伏水」とも書かれたように、地下水や湧き水が豊かで、良質なお水は酒造りには重宝されました。伏見のお酒は、ほどよくミネラルを含んだ水を使って比較的長い時間をかけて発酵させ、「京料理に合う酒」として洗練されて行ったそうです。その優しくほのかに甘口なお酒は、灘の辛口のお酒との対比で、灘の男酒・伏見の女酒とも呼ばれました。技術が発達した現代は、水の質に関わらずどのようなお酒でも自在に作れるそうですが、やはり伝統ある伏見で作るという場所の力は、欠かせない隠し味なのでしょう。

別の堤防沿いには沈丁花(ジンチョウゲ)も咲いていました。香りも強く、形も印象的な花。ひと固まりの小さな花が少しづつ開いていきます。花期も長く、花言葉は「不死」「不滅」「永遠」などもあり、その長く続く美しさが反映されているようです。他の場所では黄色い山茱萸(さんしゅゆ)も見かけます。別名、春黄金花と呼ばれるにふさわしい、目を引く黄色です。京都もようやく早春の彩りが整ってきました。

市内は各地で梅が見頃。今日も京都御苑の梅園には多くの人が訪れて、笑顔で咲き誇る花を眺めていました。御苑の梅園にはベンチもあってゆっくりと眺められるのも魅力の一つ。近衛邸跡の糸桜もあと数日で開花しそうです。まだ寒いですが、来週後半は一気に暖かくなるため来週末には早咲き桜も見頃に入ってくるかもしれませんね。ソメイヨシノの見頃は再来週末頃でしょう。今年の春は、これから一気にやってきます。気持ちを盛り上げて、春を楽しみたいですね。京都旅屋でも京都の水辺に咲く桜の散策を行いますので、よろしければご検討下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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「伏見の酒蔵と菜の花 春の彩り」への2件のフィードバック

  1. 松本酒造の近くに咲く「菜の花」これは、どんな菜の花でしょうか。おそらくですが、外来種の「セイヨウカラシナ(西洋芥子菜)」では。でも京都はかつて、油を採るための「アブラナ(油菜・ナタネ)・在来種」が広く栽培されていた歴史がありますから、ひょっとしたら、この菜の花かも知れませんね。見分け方は簡単です。葉を嚙んでみてピリと辛いのがセイヨウカラシナです。どうでもいいことですが、一般的には黄色い花を咲かせるアブラナ科の花を菜の花と呼んでいます。この例外には白い花の大根やカブの花も菜の花と呼ぶようですね。いずれにしても年に一度の春の風物詩ですね。奇麗で圧巻でしょうね。

    1. 1点之朝の吉さん
      コメントありがとうございます。
      松本酒造前の「菜の花」はガイドブックではセイヨウカラシナとなっていますので、
      厳密には「菜の花(アブラナ)」ではないことになりますね。
      ただ、今回の花は、意図的に植えられている感もありますので、
      もしかするとアブラナのほうかもしれません。
      セイヨウカラシナとアブラナはよく似ており、
      見分け方も勉強になりました。次回は試してみたいと思います。

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