立ち並ぶ山鉾 13日の宵山


京都はいよいよこの週末、祇園祭一色になります。山鉾が立ち並び、お祭りの雰囲気も高まってきました。

13日は長刀鉾の稚児社参(お位もらい)で八坂神社は賑わいました。私は楼門から出て中村楼さんに入る場面を少し見ることができました。お稚児さんは十万石の大名と同じ格式となり、今後は地面に足を着くことが許されず、食事や着替えもお母さんではなくお父さんが担うのがしきたりです。午後には久世駒形稚児の社参もあり、綾戸国中神社からスサノオノミコトの荒御魂が加わって、お祭りの準備が整いました。駒形稚児は神の依り代として馬のまま直接神社へと入っていきます。

さて、山建ても各町内で朝から行われています。山や鉾の縄がらみも芸術品で、完成すると見えなくなる内側も美しい。大工さんが見事な技術で組み立てていきます。この光景は今も昔も変わらないのでしょう。

夜になると駒形提灯が灯り、昨日よりも多くの山鉾が会所飾りや粽の販売、お囃子などを始めています。しかし夜店は14日からで、まだまだ人は少なめ。祇園祭の宵山はものすごい人出となるため疲れてしまうかたも多いのですが、13日の宵山はその意味ではおススメです。コンチキチンの音色、豪華絢爛な山鉾と会所飾り、特に明日からは右を見ても左を見ても駒形提灯の明かりが見え、山鉾町は非日常の世界観。私も八幡山の町内に住んでいますので、この時期の普段からの変貌ぶりには本当にびっくりします。

いよいよ明日には32基の山鉾が登場して夜店も立ちならび、宵々々山が行われます。17日の山鉾巡行や神幸祭に向けてより一層賑やかになりますね。気になるお天気は、まだ梅雨の最中ということで今のところ14日・15日は雨の可能性があります。16日の夜が最も雨に降られない可能性が高そう。雨が降ると敬遠されがちですが、雨の日ならではなのが提灯の明かりに輝く路面。幻想的な美しさの中に響くお囃子もよいものです。いずれにしても17日にかけて「かなり蒸し暑い」日が続きます。明日からの混雑は相当なものが予想されますので、くれぐれも熱中症にならないよう、水分をたっぷり取って動くようにして下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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