陶板名画の庭の鳥獣人物戯画


地下鉄北山駅からすぐにある京都府立陶板名画の庭には、 陶板で作られた鳥獣人物戯画があります。

南海上が騒がしくなっています。夏の間は太平洋高気圧がガードマンの役割をして台風はことごとく日本周辺へと弾き飛ばされていましたが、もはやそのガードはなく、日本付近に台風が接近するリスクが出てきています。台風18号と17号のそれぞれの動きですが、まず18号は大きく見ると関東沖を北西に進んで日本付近からは離れていく可能性が濃厚です。このコースを取れば、波はともかく陸地への影響は小さく、まず安心です(寒冷渦に捕捉されるまでは注視が必要ですが)。しかし、17号の進路はまだ定まっていません。15号から17号まで立て続けに中心気圧が910hPa以下で推定されていて、これも非常に珍しい。17号は21時の推定で905hPaの「猛烈」な台風となっています。しかもまだ発達中で、今後、895hPaまで下がる予測。最大風速60m/s、最大瞬間風速85m/sという、最強クラスの台風となりそうです。この先、ゆっくりと北上し、日本に接近・上陸する可能性もありますので、最新の情報には十分ご注意ください。

さて、陶板名画の庭にあるのが鳥獣人物戯画の陶板。陶板で作ることにより永久的に色彩が保存されるそうです。鳥獣人物戯画の実物は世界遺産「高山寺(こうざんじ)」の所蔵で(甲・丙巻が東京国立博物館、乙・丁巻が京都国立博物館に寄託)、鳥羽僧正の他、数名により描かれたという説が一般的です。陶板名画の庭では日本最古のマンガとも言われるこの絵巻物を、大きく間近で見ることができるのがお勧めの理由。鳥獣人物戯画をじっくり見たいならば、高山寺よりも陶板名画の庭です。実は、鳥獣人物戯画には萩が描かれていて、このコミカルな場面は秋だといわれています。まさに今の時期に見るのにふさわしい作品ですね。

陶板名画の庭では、他にも、ミケランジェロの「最後の審判」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」などの陶板がゆっくり見られます。入園料も100円と安く、植物園とセットでも250円。駅の近くで、気軽に名作に触れられる場所です。斬新な建物も、著名な建築家・安藤忠雄氏の設計によります。芸術の秋、陶板名画の庭で絵画に触れ、植物園で自然の造形美に触れて過ごすのもよいかもしれません。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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