見事に咲き誇る西陣の桜


今回は、桜の美しいお寺が点在する西陣の桜をご紹介します。

激しい春の嵐が巻き起こっています。温帯低気圧は一般に台風よりも弱いというイメージもありがちですが、そうとも限りません。まず、両者の風の性質は異なっていて、台風の風は中心が近づくと急激に強まる傾向がありますが、温帯低気圧は中心から遠く離れていても強い風を吹かせます。つまり台風で言うところの強風域が広いのです。また、台風は日本近海で急発生・急発達することは稀ですが、温帯低気圧は時に「爆弾低気圧」と呼ばれるように、突如急激に発達することがあります。「爆弾低気圧」はその特徴上、前日が穏やかな日であることが多く、警戒が薄くなりがちで、被害が台風よりも大きくなることもあります。

さらに春の嵐は、局地的には突風や落雷、激しい雨、雹や竜巻といった「激しい現象」を巻き起こすことも特徴です。暖かい空気と冷たい空気が混ざり合うことで「嵐」はおきますが、春は南の暖かい空気が勢力を伸ばす一方、北からの冷たい空気もまだまだ強く、寒暖差が大きいために混ざり合う時にも「激しく」なるのです。このように温帯低気圧による嵐は、防災上厄介な性質を持っています。7日にかけて、油断することなく気象情報や実況に十分ご注意ください。

今回からは、4日・5日の今シーズン最高の桜日和に眺めてきた、京都の見事な桜の風景を順番にご紹介していきたいと思います。ただ、今回の「嵐」によって京都のソメイヨシノも一気に散っています。今日から書くブログ記事の写真と、現地の実情が大きく異なっていると思われる点にご注意ください。

京都で桜が美しいお寺が多いのが西陣です。西陣には日蓮宗の本山が並び、それぞれに見事な桜があります。4日は各地で満開でした。妙顕寺にはソメイヨシノに加え、ピンクの濃い紅枝垂れ桜が混ざり、色彩が豊かな印象を受けます。

妙覚寺は、大門前に桜が密集しています。早咲きの枝垂れ桜だけでなく、遅咲きの八重桜もあり、4日の段階で既にかなり咲いていました。今年は遅咲きの桜も早い傾向にあり、今日(6日)の情報では御室桜は3分咲きで、仁和寺によると見頃は10日前後とのことです。御室桜は満開の期間が3日前後と短いのが特徴ですので、お時間のある方は足を延ばしてみ下さい。

水火天満宮の境内にも、立派な枝垂れ桜があります。早咲きと遅咲きがありますが、今年は両方綺麗に見ることができました。遅咲きは来週まで大丈夫だと思います。水火天満宮は、醍醐天皇によって創建された神社で、北野天満宮より古くから菅原道真を祀っています。境内には、道真が降り立ったという登天石もあり、小さいながらも見所のある神社となっています。

妙蓮寺の境内も桜が美しく、門前にあるやや遅咲きの桜も満開です。昨年の秋からチラホラと花を咲かせてくれていた御会式桜は、さすがに花を落としていますが、6日の段階でもまだ少しだけ残っていました。「本当にお疲れさま」と声をかけたくなりますね。

本隆寺には、立派なソメイヨシノが多く、昨年は境内の美しい桜吹雪をブログで書きました。4日はまだ桜吹雪には早いものの、境内は満開で本当に見事な輝きを見せてくれました。

本隆寺の南、首途八幡宮の隣には、西陣五水の一つ「桜井」にちなんだ桜井公園があります。その名の通り、公園には桜が植えられていて、こちらも見事でした。

遅咲き桜の密度が高く、近年人気が高まっているのが雨宝院。4日の段階では、御室桜と同じ種類の歓喜桜が既に咲き始めていました。来週にかけて境内は桜色に染まります。このように、西陣は桜の美しい「隠れ寺」がいくつもありますので、じっくり散策して歩くのもよいでしょう。なお、繰り返しとなりますが、週末の嵐でソメイヨシノの多くが散っています。西陣の桜も写真とは大きく異なっていますので、ご注意ください。

お知らせ

桜を巡る散策を「らくたび」さん主催で行います。詳細はこちらをご覧ください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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