志明院のシャクナゲ

志明院のシャクナゲ
先日、鴨川の源流、岩屋山志明院へと足を延ばして、シャクナゲを眺めてきました。

長岡京市 小泉川沿いの鯉のぼりまず天気の話。2日前に、連休の天気傾向を書きました。大まかな流れは変わっていませんが、変わった部分もあります。まず30日の崩れ。雨は朝方が中心で、昼前からは早くも回復となり、午後には晴れてくるでしょう。1日は雲が多いものの、大崩れはせず、その後5日までは、晴れが基本となりそうです。6日も今の流れだと崩れずに持ってくれそうな気配です。今年は本当に晴れの多いゴールデンウィークとなりそうです。

志明院さて、志明院は京都の北、賀茂川に沿って北上した雲ヶ畑の最奥地にあります。お寺の標高は450m~470m程で、バス(もくもく号:ジャンボタクシー)の着く、岩屋橋からが急勾配となっています。交通機関は、2012年3月末で京都バスの路線が廃止されてしまい、現在は自治会が運営するバスが一日2往復運行するのみとなっています。そのため基本的には自家用車でないと大変行きにくい場所となってしまいました。なお、今回私は自転車で行きました。遠く厳しい場所ですが、根性があれば不可能ではないでしょう。

志明院志明院は鴨川の源流域にあります。役行者が創建し、弘法大師・空海が「鴨川の水源地を守り祈願しなければ、鴨川の治水はならない」と淳和天皇に進言して再興しました。正しくは金光峰寺(きんこうほうじ)といいます。境内は行場としての雰囲気が強く、歌舞伎の「鳴神」の舞台としても知られ、龍神を閉じ込めたという洞窟もあります。鳴神上人と雲の絶間姫(くものたえまひめ)の話は面白いですので、是非、あらすじを知ってから訪れるとよいでしょう。その他、大きな岩や、岩から神聖な水が涌く場所もあります。

志明院境内は、山門前までは写真撮影が許されていますが、お寺の方に一言伝えてからの方がよいかもしれません。山門から先へは、かばんなどの持ち物を預けて入って行くことになります。行場ですので、もちろん歩きやすい靴で訪れるようにして下さい。また、自然環境は厳しく、特に冬場は1mも雪が積もることがあるそうです。近年はシカの食害で山の下草が無くなり、大雨が降ると山肌が崩れやすくもなっていて、近年も大きな被害が出て道が通行できなくなるようなこともあったとか。車で行く場合でも、天気にはご注意ください。

志明院 シャクナゲシャクナゲは山門前に密集して美しい花を咲かせています。実は志明院には天然記念物の「シャクナゲ林」もありますが、そちらには「基本的には」行くことができませんのでご注意ください。シャクナゲは見事ですので、この時期には是非一度は見て頂きたいと思います。拝観料はシャクナゲの時期は400円、通常は300円です。

志明院 かつては宿坊もやっていた志明院は檀家さんがおらず、厳しい自然の中でなんとか寺院を維持されておられます。現在は宿坊は行っていないそうですが、かつて司馬遼太郎が志明院に泊まった際、障子がガタガタと揺れたり、屋根が鳴りだしたりという不思議な体験をされた話も有名です。宮崎駿監督はその話を聞いて「もののけ姫」の制作を考えられたのだとか。鴨川の源流に立つ寺院として、ダムの反対運動などでも知られています。奥様のお話も面白いですので、是非、訪れてみて下さい。29日には、石楠花祭も行われ、火渡り行もあるそうです。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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