高桐院 落ち着いた緑のお庭

大徳寺 高桐院
先日、大徳寺の高桐院を訪れてきました。今回と次回は拝観エリアの様子です。

大徳寺 金毛閣大徳寺は、金閣寺・銀閣寺・二条城・嵐山などの京都の有名個所をある程度訪れた後に足を延ばす場所だと思います。実際私もそうで、学生時代には一度も訪れたことがなく、まだガイドを目指すはるか前の話ですが、京都検定2級に合格してもなお「いつか行こう」としか考えていませんでした。しかし、京都検定1球を目指していた時に、初めて訪れるとその見事さに魅了されました。以後、幾度となく足を運んでは、塔頭の特別公開なども様々に見させて頂きました。

大徳寺 高桐院大徳寺の境内は自由に散策ができ、千利休の木像が今でも置かれているという三門・金毛閣(きんもうかく)や禅寺の景観を眺めることができます(国宝の唐門は通常は見ることができません)。一方で、常に公開している塔頭寺院は高桐院・大仙院・龍源院・瑞峯院の4つと意外に少なく、初めて訪れる際は境内図をよく見て移動しないと迷ってしまうことでしょう。高桐院も慣れていれば北大路通からすぐに行けますが、初めての場合は迷いやすい場所にあるかもしれません。

大徳寺 高桐院高桐院は常時公開の塔頭で、創建したのは武将であり茶人としても名を知られた細川忠興(三斎)。父・幽斎の菩提所として、幽斎の弟・玉甫紹琮(ぎょくほじょうそう)を開祖(初代住職)としています。書院の意北軒は千利休の邸宅を移築したものとも伝え、2畳台目の茶室・松向軒は忠興自身が建立した質素な造り。いずれも京都らしい趣を感じられます。

大徳寺 高桐院緑の美しい50m程の参道は昨日のブログでご紹介しました。京都屈指の絶景の参道を抜けて拝観受付を済ませ、右に行くと先述の書院や茶室があり、左に進むと客殿(本堂)へと続きます。客殿南には、苔や竹、楓の緑が見事なお庭が広がり、ファンの多いお庭となっています。この日は訪れたのが朝9時台ということもあって、私だけでじっくりと楽しむことができました。

大徳寺 高桐院庭の中央には春日灯籠が据えられ、庭にアクセントを加えています。この灯籠は細川忠興とその妻・ガラシャの墓に使われている灯籠を模したもの。墓の本物は客殿の西にあり、笠の部分が欠けているのが特徴的です。灯籠はもとは利休の所持品で、秀吉が所望しましたが、利休は灯籠の笠の一部を欠くことで召し上げを避け、その後忠興に与えたと伝わっています。忠興はこの灯籠を大変気に入っていて、諸国をまわる際には持ち運び、さらには自分の墓標にもしてしまったのです。庭の灯籠も後ろ側の欠けなどが、ちゃんと再現されています。

大徳寺 高桐院普段は多くの方が縁側に座ってこのお庭を眺めていますが、この時間単は他に誰もいません。そんな時の特別な楽しみ方は、客殿内から額縁のようにお庭を切りとる風景です。ただ、背中には開山の像もありますので、一度お参りを済ませてからご覧になるとよいでしょう。何度訪れても美しいお庭だと感じますね。さて、次回も高桐院について書いていきます。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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