祇園祭 還幸祭 中御座と丹波八坂太鼓

丹波八坂太鼓と神輿
24日夕方から夜には、祇園祭還幸祭が行われました。今年は各所で丹波八坂太鼓の迫力ある演奏を聴くことができました。

運び出される東若御座祇園祭の本質は、神輿渡御にあると神幸祭のブログでも書きました。17日から一週間、四条寺町の御旅所に鎮座していた神輿は、24日の夕方から夜にかけて氏子地域の西側を巡行した後、八坂神社へと帰っていきます。なお、この時は子ども神輿(東若御座)は参加せず、花傘巡行でくじ改めが行われる少し前に、御旅所からトラックに乗せられて去っていきました。

大政所前で差し上げを行う御旅所を出発した3基の神輿はそれぞれ異なる巡行路を通って進んで行きますが、いくつか共通して通るポイントがあります。一つは烏丸高辻上るにある「大政所」。ここはかつて御旅所があった場所で、豊臣秀吉が現在地に移すまでは現在の中御座ともう1基の御旅所がありました。平安時代の円融天皇の時代に、高辻東洞院西入に住んだ秦助正が、夢で八坂の神から「汝の家を影向の地とせん」とのお告げを受け、さらに自宅の庭から八坂神社まで蜘蛛が糸を引いているのを見て朝廷にこのことを奏上した結果、助正の邸宅一体4町もの広範囲が御旅所になったといわれます。今では、大政所と呼ばれる小さなお社が残るのみですが、神輿は必ずこの前を通るのが習わしです。

中御座 四条烏丸にて今回は中御座の神輿についていきました。大政所を過ぎて、四条烏丸で差し上げなどを行い、四条通りを西へ進み、四条大宮へとやってきます。ここで神輿を迎えるのが、丹波八坂太鼓の皆様。還幸祭の魅力の一つは、各地で神輿を迎える太鼓です。複数の団体が参加をしていて、それぞれ素晴らしい演奏を見せてくれますが、中でもこの丹波八坂太鼓は音の迫力がずば抜けていて、まるで花火大会の大きな打ち上げ花火の音を間近で聞いているかのような、お腹に響く感じがすごいです。

丹波八坂太鼓と中御座神輿神輿の「ほいと ほいと」の掛け声に合わせて太鼓を叩き、神輿が休憩も兼ねて入って来ると、奉納太鼓が行われます。すると神輿を担ぐ輿丁(よちょう)の方が、踊りまで披露してくれました。ここは還幸祭でもお勧めのスポットの一つです。今回は動画で撮ってきましたので、是非ご覧になってみて下さい。音の迫力は動画では10分の1くらいにはなっていますが(笑)

神泉苑で儀式を行う四条大宮で太鼓に迎えられた中御座神輿は、今度は神泉苑へと向かいます。還幸祭の由緒は神泉苑に八坂神社(祇園感神院)から神輿を送った(流したとも)ことにあるため、今でもスサノヲが乗る中御座神輿は神泉苑に立ち寄って、お坊さんから神仏混合の儀式を受けます。ちなみにこの時も、神泉苑わきで先ほどとは別の太鼓によって神輿は迎えられています。

三条御供社にてその後、中御座神輿は千本通から三条通(三条商店街)へと入っていきます。この入り口付近でも、丹波八坂太鼓の奉納が行われています。三条商店街界隈が中御座神輿の担ぎ手たちの本拠地ですので、多くの地元の方が道沿いに出て神輿を迎えています。大量のスイカでもてなしを受けているのが印象的でした。なお、三条商店街では熱気に満ちた担ぎ手たちが端いっぱいに押し寄せてきますので、怪我のないように十分にご注意ください(今年も怪我人が出たようです)。

三条御供社と神輿三条大宮を過ぎた場所にあるのが三条御供社(ごくうしゃ)です。3基の神輿はこの前でそれぞれ神事を行います。この場所はかつての神泉苑の東南の橋にあたり、泉のほとりを象徴する芝生に三本の御幣が立てられた「オハケ」と呼ばれるものが、鳥居横に出ているのも印象的です。御供社は二つ目のお旅所という意味で「又旅社(またたびしゃ)」とも呼ばれています。この辺りも非常に混み合いますので、安全には十分ご注意を。神事が行われている最中は輿丁たちの休憩時間で、早朝に男たちだけで作った手作りの「みこし弁当」を頂いています。特に三条大宮公園に大集合しています。

神輿弁当を頂くさて、3基の神輿はそれぞれ時間差で三条通を進み、寺町を南に下がり、四条通を進んで八坂神社へと帰っていきます。中御座神輿の先導を務める宮本組の列や駒形稚児も同じように進んで行きますが、特に前半(御供社より前)は中御座との時間差がかなりあるので、ご注意を。例年20時頃に堀川三条を出発して進んできます。中御座は今年は20時20分ころに御供社を出発しました。さて、次回以降でもう一度、丹波八坂太鼓と神輿についてご紹介したいと思います。



ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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