梨木神社 元服式

梨木神社 元服式
1月26日に、梨木神社で小笠原流教場による元服式が行われました。

梨木神社 元服式梨木神社では関西で唯一、武家の様式に則った小笠原流の元服式が行われます。小笠原流は、鎌倉時代から続く弓の流派で、弓・馬術・礼法を現代に伝え、京都では下鴨神社で5月3日に行われる流鏑馬(やぶさめ)神事や、1月16日に上賀茂神社で奉納される武射神事なども、小笠原流によります。今年のは二十歳を迎える男女2名ずつの4名が、武家装束を身にまとい元服式を行いました。なお、梨木神社では、秋の萩祭での三々九手挟式や七五三の祝も小笠原流によって奉納されています。

梨木神社 元服式元服とは成人儀礼の一つで、武家であれば10代半ばで迎えました。元服しているかそうでないかの大きな違いは烏帽子(冠)にあります。すなわち、元服式では「加冠の儀」といって初めて烏帽子をかぶる儀式が最も重要です。また、装束も子どものものから大人のものへと変えられるのです。さて、梨木神社の元服式では、13時から神事が行われた後、能舞台にて儀式が行われます。

梨木神社 元服式式では新成人の親代わりである「因み(ちなみ)の親」が新成人の上座に着座します。まず、新成人は大人の衣装へと着替えます。その際、柳台という台の上で、介添えによって着付けをされます。着付けを担当しているのは昨年元服式を行った方なのだそうです。男性は武家装束の直垂(ひたたれ)、女性は水干姿に着替えていきました。この所作にも作法があるそう。最後に、懐紙と中啓(ちゅうけい)を身に着けて、衣替えの完了です。

梨木神社 元服式そして、いよいよ烏帽子をかぶせていただく「加冠の儀」に入ります。まず男性の新成人が、因みの親から風折烏帽子を授かります。一方、女性の新成人は立烏帽子。緊張した面持ちでつけられる様子は、きっとその昔も同じだったのでしょう。烏帽子をかぶると、ずいぶんと凛々しく見えますね。

梨木神社 元服式こうして大人の仲間入りを果たした新成人を祝うため、続いて宴会の儀式が行われます。因みの親と一緒にお雑煮を食べ、酒を飲むのです。この際も、人生の先輩である因みの親が先に口をつけたり、食べ終わった際も因みの親より先に蓋を閉じないなど、作法が決まっています。盃を持つ手も、男性は左手、女性は右手と決まっているのだそうです。その昔も、元服後でないとお酒は正式には飲ませて頂けなかったそうで、今も昔もお酒は成人の象徴なのですね。

梨木神社 元服式最後は、新成人からのお礼として折り紙つきの刀が因みの親に送られ、親からは挨拶の言葉を頂いて、式は終了となりました。式のあとに、小笠原流の家元に挨拶をしたり、記念撮影も行われました。時代によって成人する年齢やその儀式は変わっていきますが、人生の門出であることは変わらないでしょう。そして、こうして昔ながらの元服の儀式を今に伝えて下さっているのは、大変貴重なことです。機会がありましたら、小笠原流の元服式をご覧になってみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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