粟田祭 夜渡り神事 大燈呂 2014年

粟田大燈呂 青龍
10月12日の夜に粟田祭の夜渡り神事が行われ、「京のねぶた」とも呼ばれる粟田大燈呂(だいとうろ)が登場しました。

粟田大燈呂 羊粟田神社の粟田祭は、剣鉾が登場する祭として京都検定のテキストに載っていますが、剣鉾以外にも石見神楽や、青蓮院への神輿入り、神仏習合の儀式など見どころが多いお祭です。剣鉾や神輿が出る神幸祭の前日の夜に行われるのが、「夜渡り神事」。そこに登場するのが、大燈呂(だいとうろ)です。大燈呂(だいとうろ)は約180年前に途絶えましたが、2008年に京都造形芸術大学の協力で復活しました。学生たちが青森のねぶたをイメージして作った灯籠があまりに見事であったため、神社が依頼をして作成したそう。復活に際しては古文書を調べ、氏子への聞き取り調査も行って燈籠のテーマを決めるなどされているそうです。今年は「ことぶら」さんで、夜渡り神事のご案内もさせていただくことができました。ご参加いただきまして、ありがとうございました。

粟田大燈呂 出世えびすさて、毎年新作が登場するのも大燈呂の楽しみのひとつ。私も毎年ワクワクしながら見に行っています。今年は4基が新調されたのに加え小型の1基が増えて、合計10基もの立派な行列となりました。モチーフはいずれも神社とその周辺にまつわるもので、学生たちの力作ぞろい。その由緒を想像してみるのも面白いですが、個々の大燈呂の紹介チラシも配られていました。

粟田大燈呂 光秀と狛犬今年の新作では「光秀と狛犬」が目を引きました。なかなか恐ろしい顔をしています。頭を押さえられているのが明智光秀。粟田神社の近くには光秀の首塚があり、大燈呂は光秀の怨霊をイメージして作られたそうです。その怨霊を押さえているのが狛犬。神社の入口で邪悪なものが入って来ないように守っている存在ですが、この大燈呂では光秀の怨霊から粟田地域を守っているイメージだとのこと。なかなか面白い作品だと思いました。

粟田大燈呂 青龍と大己貴他には、カラフルな「青龍」も目を引きました。四神相応の地として都が作られた平安京では、東は青龍が司るとされます。粟田神社は東山に位置しているところからモチーフとなったよう。東海道に面して旅立ち守護で信仰を集めた粟田神社にちなみ、新しい出会いや展開を求める意味で現代風に制作したそうです。

粟田大燈呂 大己貴粟田神社のご祭神である「大己貴(オオナムチ)」も新しく登場しました。大国主命(オオクニヌシノミコト)の別名の一つで、力の強さを象徴する荒々しい姿に蛇神としての要素を加えて作られていました。同じく粟田神社の境内に祀られている「出世えびす」も今年は新調されていました。大きな鯛を頭上に掲げる姿が印象的です。また、来年の干支である「羊」が大燈呂の中では可愛らしく異彩を放っていました。他より少し小型に造られていて、2015年が安泰になるようにとの願いが込められているそうです。

れいけん祭夜渡り神事では、大燈呂は知恩院の黒門前にある瓜生石(うりゅうせき)の辺りに進み、石の前では「れいけん祭」が行われます。瓜生石は知恩院ができる前からあると伝わる石で、知恩院の七不思議のひとつとしても知られています。この石に八坂神社の牛頭天王(スサノオ)が降臨して、一夜のうちに石の上に瓜が生えたとされています。また、二条城への抜け道だとか、隕石ではないかという説もある不思議な石。その石から生えた瓜についていたお札に粟田神社の旧名である「感神院新宮」と書かれていたとされることから、瓜生石で儀式が行われています。

粟田大燈呂 羊「れいけん祭」は、粟田神社と知恩院との合同行事で、比較的珍しい神仏習合の儀式形態を色濃く残す祭事とあって、今年も多くの方が辺りを囲んでいました。台風の影響で翌日の神幸祭の神輿渡御などが中止となってしまいましたが、その分、夜渡り神事の賑わいが際立っていたと思います。来年の神幸祭は、今年の分も盛大に開催されることを期待しましょう。

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