時代祭 奴振りと風流踊り

時代祭 室町洛中風俗列
10月22日に行われた時代祭。今年は徳川城使上洛列の奴振りと、室町洛中風俗列の風流踊りの動画を撮ることができました。

時代祭 徳川城使上洛列先日は京都御苑での出発前の様子をご紹介した時代祭。その後の行列も個人的に見に行ってきました。今回は徳川城使上洛列の先頭を行く奴(やっこ)らが面白い所作を見せる「奴振り(やっこふり)」の動画を撮ってきました。奴振りは、武家の供揃えに際し、挟箱(はさみばこ)、立傘(たてがさ)、台笠(だいがさ)、毛槍(けやり)などを所持する奴(やっこ)が行う所作で、大名行列の出立や国入りなどの要所で演じられていました。歌を歌って元気に長持ちを担いだり、毛槍を投げたりする所作が面白くて見ごたえがあります。

時代祭 徳川城使上洛列ただ、時代祭では、これらの所作は移動をしながら所々で行うため、自分が見ている目の前で行ってくれるかは「運」の要素が大きいです。私も今回全容を初めて見ることができました。先頭の奴の歌う歌詞は少なくとも2種類あります。パンフレットに載っているのは「立てばーぁ 立てばてーょ 酒さーえ 飲めーば 重いーぃ 荷物もーょ 軽かーぁ なーるわーょ やーれやれー」というもの。今回私が撮って来たのは恐らく以下の歌詞です。「月のーぉ ちょいと出をーぉ 夜明けとーぉ 思ぉーて 牛を帰してはーょ 気にはなるわーょ」。私が耳で聴きとったものですので、誤っていたら申し訳ありません。しかし、似たような歌詞は各地に伝わっていますので、概ね正しいと思います。時代祭の長丁場、最後の平安神宮前まで元気よく演じてくださいました。

時代祭 室町洛中風俗列一方、室町洛中風俗列の「風流踊り」はさらにレアな踊りです。室町時代の列は2007年に初めて時代祭に加わった新しいもので、風流踊りは絵巻物や屏風を参考に衣装を再現。音曲は滋賀県草津市の「さんやれ踊り」を参考にして、踊りは狂言師の茂山千之丞(故人)さんが振り付けを監修されたそうです。こちらは徳川城使上洛列の奴振りよりも行ってくださる頻度が低く、目の前で見られたらラッキーです。私も今回初めて見ることができました。棒振りに続く「鞨鼓童(かっこわらべ)」と呼ばれる、しゃぐま姿の子どもがピョンピョンと跳ねる様子がとても可愛らしかったです。それぞれの様子は、動画でぜひご覧になってみてください。


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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。

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