例年とは違う東福寺の紅葉

東福寺 11月27日
東福寺の紅葉を見に行ってきました。通天橋の周りも例年とは違った眺めとなっています。

東福寺 11月27日今年の紅葉は例年とは様子が違っています。よい風景をお届けすることもできますが、現実をお伝えするのもこのブログの信念ですので、東福寺はご紹介しておきたいと思います。今年は例年よりも色付きはじめが早く、通天橋の周りはすでに多くが散ってしまっています。一方で、まだまだ緑でこれから色づく木も多数あるのが今年の特徴です。

東福寺 光明院 11月27日渓谷の北では散って枝になり、南ではまだ緑というコントラストにはただただ驚くばかり。少なくとも私はこのような光景は見たことがありません。今年は1本の木の中でも枝によって赤や緑、あるいは1本の枝の中でも葉によって赤や緑が入り混じるといった光景がトレンドです。よく言えば「グラデーション」となりますが、例年とは明らかに異なり、今年は「真っ赤」なカエデはあまりないと言えます(今後は出てくる可能性もあります)。

東福寺 偃月橋 11月27日こうなっている理由は以前もブログにまとめましたが、10月の日照過多が大きく影響しているでしょう。日差しの多さは京都では過去120年余りで2位の多さ(1位との差もほとんどない)で、西日本全般に観測史上ベスト3に入る観測点が多数出現しました。伴って雨も少なく、これがカエデやイチョウの色づきが不順となっている要因です。加えて11月に入ってもカエデが色づき始める「最低気温8℃以下」になる日がほとんどなく、特に例年遅く色づく木はまだ多くが緑というのが現状です。今後は、ようやく気温が平年並みの寒さに戻り、11月下旬の平年並みは京都では最低気温が5℃程度と紅葉が一気に進む気温ですので、来週末には場所を選べば大いに美しい光景に出会えると期待しています。東福寺内では、光明院や龍吟庵が来週末にはおすすめです。

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吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

「例年とは違う東福寺の紅葉」への1件のフィードバック

  1. 昨年も、ややそんな感じでした。
    まだ青い葉が残っている木もありながら、隣は既に散っている…。
    例年、ややタイミングを外しても見頃な部分はあったのが、昨年もなんだか寂しかったのを覚えています。
    毎年うしろにずれていくと、晦日・正月、除夜の鐘が紅葉の中なんてなりかねませんね。

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