3月10日発売の「月刊京都」の巻頭カラーで、私が京都の桜についてご紹介させていただきました。よろしければご覧ください。
「月刊京都」は、1950年創刊に創刊された雑誌で、京都がお好きな方ですと一度は手に取ったことがある本だと思います。毎月京都の旬な情報について様々な切り口で紹介されており、京都発信の全国紙として、各地の本屋さんに置かれています。2016年4月号で777号目というのにも深い歴史を感じます。今回はご縁があり、巻頭カラーで4ページを頂戴し、京都の桜名所をいくつかご紹介させていただきました。
京都は各地に桜が植わっていますが、桜の種類によって開花の早い遅いがあります。目的の場所の桜が、ソメイヨシノを基準としてそれより早いか遅いかを知っておけば、民間の気象会社が発表しているソメイヨシノの開花予想をもとにして、的確な行き先を選ぶことができ、約3週間にわたって見ごろの桜へと足を延ばすこともできるようになります。一般的なガイドブックでは、見ごろは「3月下旬」「4月上旬」のような表記ですが、それだとその年の気象条件によって前後をし、結果的に見ごろの時期を逃してしまうこともあります。ですので、何より大切なのは目的地の桜の開花が、ソメイヨシノより早いのか遅いのかを知ることです。ソメイヨシノの開花日頃には早咲きの桜が満開を迎え、ソメイヨシノが散る頃には遅咲き桜が見ごろに入ってきます。そうして柔軟に行き先を選んで巡るのが、桜めぐりのコツだといえるでしょう。
京都旅屋で毎年開催している桜講座の資料では、京都の桜名所ごとに、咲く順番を5段階で評価した「開花ランク」を独自に設定しています。サクラの開花は気温との相関が高く、かつ気候が多少変動をしても毎年大よそ同じ時期に咲いてきます。実は、気象台が開花を判定している植物の中で、最も開花時期のばらつきが少ないのがサクラです。紅葉の場合はより条件が複雑で、同じ場所でも年によって色付き傾向が変わって来るために、こうした判定は難しいですが、サクラの場合は同じ日に数十カ所を巡るということを何年も繰り返していると、多少気候が変動しても「開花の順番」は大きくずれないということが見えてきます。
3月11日時点では、ウェザーマップ社の開花予想日は「3月21日」となっていて、平年の3月28日よりも1週間早く開花する予想。15日からはまた一気に暖かくなるため、ここで早咲き桜が咲き、20日過ぎには見ごろとなるでしょう。今回の「月刊京都」の記事や、桜講座のテキストをご参考にして頂きながら、開花の順番を意識して京都の桜をお楽しみいただければ幸いです。なお、講座の資料販売は、こちらをご参考ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。