平成女鉾清音会 20周年記念の鉾建て

平成女鉾
9月28日~10月2日に、平成女鉾清音会(さやねかい)の10年ぶりの「鉾建て」が、ロームシアター京都で行われました。

平成女鉾平成女鉾清音会(さやねかい)は、祇園祭のお囃子を女性のみで奏でる団体です。祇園祭の伝統文化を継承しつつ、これからの歴史を切り拓くために1996年に発足しました。50余人の女性囃子方を中心に、祇園祭参加を目指し、日々練習を重ねておられます。京都各地で奉納演奏を行っており、その姿を目にしたことのあるかたもおられるでしょう。

平成女鉾平成女鉾清音会は、文字通り「鉾」をお持ちで、この度設立20周年記念事業として、10年ぶりの「鉾建て」がロームシアター京都で行われました。私も初めて目にしましたが、本格的な鉾にも引けを取らないたいへん立派な姿に感動しました。日が暮れて駒形提灯が灯る様は、まさに本物です。そして鉾の上では美しいお囃子の演奏が披露されました。

平成女鉾練習されてる曲は20曲以上あるそうで、様々な曲を聴かせていただくことができました。笛や鉦、太鼓の音が響く様子は、祇園祭が目の前で行われているかのようです。実際の祇園祭と違うのは「そーれ」などの掛け声が女性であるということ。現在の祇園祭は主に男性によって担われており、山鉾の引き手は男性限定ですし、長刀鉾と放下鉾は女性の鉾への搭乗はできません。平成女鉾清音会は、女性であってもお囃子に参加したい、祇園祭に参加したいと思われている皆様によって担われています。

平成女鉾会のホームページの言葉をお借りすれば、従来「鉾町の住人でなければ参加できない」「女性は参加できない」とされていた祇園祭への参加を目指し、活動を続けてきた平成の鉾の存在が、活気ある祇園祭の本来の形を想起し、あり方の議論を活発化させ、後世に実を結ぶ一助となれば幸いという思いで活動をされています。歴史的には、江戸時代初期の洛中洛外図屏風には女性が鉾の上に乗っている様子が描かれているとされ、祇園祭が女人禁制となったのは江戸以降のこととされています(ただし洛中洛外図屏風は、男性が女装をしてるのだとの説もある)。そして近年では、2001年から函谷鉾と南観音山で女性の囃子方が男性に交じって鉾に乗ることが解禁されています。

平成女鉾今回10年ぶりに披露された女鉾。「女性だけの鉾が祇園祭に参加する」というのは、女性の全面参加という問題だけでなく「新しい鉾が加わる」という別な問題も解決せねばなりません。現在の山鉾の構成は古くからある山鉾のみに限られていますが、一時期は祇園祭を活気づけるために、新規の鉾の参入を認めることも検討されていたという話を聞いたことがあります。

平成女鉾人びとをあっと驚かせる「風流(ふりゅう)」の精神でいえば、女性の鉾が加われば、まさに現代の風流ではないかとも思いますが(女性が多い花傘巡行にまずは参加されても大いに声援を受けるようにもも感じます)、一筋縄ではいかない難しい議論が様々にあることでしょう。ただしかし、今現在の祇園祭には参加できずとも、実際にこうして素晴らしい女性の鉾があり、そしてその姿を20年にも渡って受け継ぎ、発展させてきた方々がおられることも事実です。いつかこの美しい鉾とお囃子が、より多くの方々の声援を受けて都大路を進む日が来てくれたらと思いました。そしてまた遠からず、この立派な女鉾の披露の場が来てくれたらと願うばかりです。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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