先日、伏見稲荷大社がある稲荷山の山頂、一ノ峰まで足を延ばしてきました。
伏見稲荷大社の千本鳥居を抜けた先にある奥社奉拝所から、さらに鳥居をくぐっていくと、1周約2時間、4kmほどどいう「お山巡り」に足を延ばすことができます。伏見稲荷大社は、五穀豊穣をもたらす神様として名高い一方、様々なご神徳を授けてくださるとされ、古くから人々は稲荷山へと登り、祈りをささげてきました。今では、海外の方も大勢上っていきます。
明治以降に、その祈りの証が目に見える形となったのが、稲荷山山中の神跡と呼ばれる各所に建てられた「お塚」と呼ばれる石柱群です。稲荷神の別名として、個々人が心の拠り所とするものを「○○大神」のような神名として石に刻み祈りをささげ、願いが叶えば小型の鳥居をお礼に奉納します。まさに人々の尽きることのない祈りが具現化した空間が「お塚」だといえるでしょう。朱塗りの鳥居とともに、現在の稲荷信仰の象徴しています。お山巡りでは、こうした祈りの空間を肌で感じることができます。
今回は、通常とは違うルートから山を登り、山頂の一ノ峰まで足を延ばしてきました。稲荷山の道は、鳥居が立ち並ぶ正規ルートを行けば迷うことはありませんが、一歩外れると土地勘が必要です。道は複雑に結びついていますので、初心者の方は正規ルートを外れないほうが良いでしょう。海外から大変な人気を集める伏見稲荷大社は、いまや一ノ峰にまで海外の方の参拝の列が伸びていました。いやはや、パワーがすごい。久しぶりに登りましたが、海外の方の多さに驚きました。写真は人影が消える短いタイミングで撮りましたが、人を入れない写真も難しいほどです。物見遊山と信仰がどこまで相容れるのかはわかりませんが、伏見稲荷大社も年々雰囲気が変わっているように感じます。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。