27日は京都市街地でも積雪となりました。雪の金閣寺は最高の条件で輝いていました。
長い冬の間でも、多くは見られない京都の雪。そんな雪景色への憧れを持っている方は多いと思います。私も学生時代に初めて京都に住んだ場所が金閣寺からもほど近く、雪が積もった日には真っ先に金閣寺へと向かいました。雪の白と木々の黒に覆われた世界の中で、金色に輝く金閣の姿には感動を覚えました。京都は緯度ではかなり南の方ではありますが、北部の山が低いため風向きと雪雲の強さによっては、市街地にも雪が積もる日があります。この日の積雪は、気象台での観測上は2cm。洛北や山沿いを中心に積もりました。
雪の金閣寺を見る際のポイントは「雪が止んでから」行くこと。雪が降っている最中はみな傘をさすため狭い見学場所がさらに狭くなり、殺伐とした雰囲気となります。また、雪が降ってると池に波紋が立ち、風も吹きやすいために「逆さ金閣」が映りにくくなるのです。雪の量が多ければ、池を融けかけの雪が覆って全く映らないことも。ぜひ、雪が上がるタイミングを見計らって訪れてみてください(もちろん雪降る中での風景も悪くはありませんが)。
欲を言えば、晴れている時の方が青空も映りこんでより美しくなります。さらに日差しが戻った時であれば最高です。金色の強い輝きは、やはり日差しを浴びている時に勝るものはありません。時間帯としては、東から光を浴びる午前中。それも午前9時の拝観開始直後が、私としては最もおススメ。直射日光の力は強いので、雪が解けてしまう前に訪れる意味もあります。
今回はまさにその最高の条件がそろいました。私が雪の金閣を訪れてきた中でもダントツに美しいと感じる光景。心底感動しました。しかしやはり儚い光景。雪は見てる間にもどんどん解けて行きました。光り輝く雪の金閣寺の様子は写真でご覧ください。
ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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