先日、一乗寺の詩仙堂を訪れました。新緑や折々のお花が美しいお寺です。
立夏を過ぎた京都は、日差しの強さも感じるようになって来ました。紫外線対策をとって出かけるとよいでしょう。今年の春から初夏は花の開花ペースが例年よりかなり早く、訪問先選びが難しいですが、新緑は花ではありませんので「ハズレ」がないのがよいところです。
紅葉の名所はそのまま新緑の名所となり、この時期の京都は各地で美しい緑の庭園が迎えてくれます。秋と違って人も少なく、じっくりと見事な庭園を鑑賞できる時期です。暑くなり始める前に、回遊式のお庭を散策してみるのもおススメです。
詩仙堂は一乗寺界隈では最も人気があるお寺です。石川丈山の隠居所として知られ、京都らしい落ち着いた雰囲気の参道も期待を高めてくれるでしょう。サツキが美しいお寺として、京都では名前が挙がるでしょうか。サツキやツツジの木は普段は花が咲くとは思えないような緑の刈り込みですが、一年の中でもほんの短い間、風景に鮮やかな彩りを添えてくれます。サツキはまだ本格的に開花はしていませんが、5月下旬頃には美しくなるでしょうか。それまでの時期の新緑も素晴らしいです。
詩仙堂は「凹凸窠(おうとつか)」とも呼ばれ、高低差のあるお庭の作りが特徴。皐月の刈り込みの奥にある少し低い場所にもお庭が広がっていて、「ししおどし」も置かれています。室内には少し遠くから聞こえる水の流れやししおどしの音が響き、時間がゆったりと流れているかのよう。側に座ってもよし、奥から眺めてもよしの落ち着いた空間です。
詩仙堂には歩いて楽しめるお庭もあります。折々に花が咲き、探検気分で歩けるのが面白いでしょう。奥の方には可愛らしいお地蔵様も置かれています。機会がありましたら足を延ばしてみて下さい。
ガイドのご紹介
京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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いつも素晴らしい写真とご案内の文章、ありがとうございます。
詩仙堂は、「凹凸窩」でなく「凹凸窠」ではないですか?
意味も似ていますが、ニュアンスが少し違うような。