大徳寺の黄梅院を訪れました。京都屈指の洗練された空間を堪能できる場所です。

黄梅院は、永禄5(1562)年、織田信長が初めて上洛した際に、父・信秀の追善菩提のために小庵を建立したことに始まります。本能寺の変によって信長が急逝すると、秀吉が徐々に増築し、天正17(1589)年に黄梅院と称されました。

庫裡、鐘楼、客殿などは小早川隆景が寄進したもので、鐘楼の釣鐘は加藤清正が献上したもの。本堂の襖絵は雲谷等顔の筆による竹林七賢図などが描かれています。秀吉の軍旗・千成瓢箪を象った空池を持つ「直中庭(じきちゅうてい)」は、千利休の作庭と伝わります。境内はカエデが美しく、建物や多彩な庭園も洗練された雰囲気があります。

「昨夢軒」は、書院の自休軒の一室として組み込まれた囲い込み式の茶室で、千利休の師にあたる武野紹鷗好みとされます。床の間に墨跡窓があり、四畳半の下座床となっています。この日は運よく手前の襖が開けられており、内部を明るく見ることができました。

現在はお寺独自の公開が行われています。時間は10時~15時30分受付終了。料金は1000円です。希に休みの日もありますのでご注意を。秋の特別公開では例年撮影がNGですが、今は境内の写真も撮ることができ、人も少なくておすすめ。歴史や見どころが多く、純粋に美しい光景も堪能することができるお寺です。

ガイドのご紹介

京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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