9日に三室戸寺でハス酒を楽しむ会が行われました。
まずはお知らせから。8日夜は「まいまい京都」さんで祇園祭講座を開催させていただきました。多くの方にご参加いただきまして、ありがとうございました。7月31日まで見逃し配信を受付けているとのことです。 「まいまい京都」 さんの講座の詳細はリンク先をご覧下さい。また、京都旅屋で開催をした祇園祭講座も見逃し配信を受付けています。こちらは、まいまい京都さんの講座とはまた違った流れで長時間お話をしています。京都旅屋の講座の詳細はこちらからご覧下さい。
京都の蓮は各地で見ごろを迎えています。蓮は早朝に花を咲かせるため、蓮の花を見るには午前中の、それもできるだけ早い時間に足を延ばす必要があります。蓮は一つの花が3日間ほど花を咲かすといわれ、だんだんと花が閉じるまでの時間が長くなっていき、最後は閉じずにそのまま散っていきます。
三室戸寺も蓮が美しいお寺の一つ。ツツジやシャクナゲ、アジサイも有名で「花の寺」とも呼ばれています。お寺では恒例の「ハス酒を楽しむ会」が行われました。蓮はレンコンで知られるように、茎や根が空洞になっているので、蓮の葉にお酒を注げばその中心から葉の茎を通してお酒が飲めてしまうのです。さらに蓮の葉を通りぬけることでカルシウムやミネラルが含まれた「苦み」が加わり、暑気払いとして体によいそう。実際に蓮の実は、滋養強壮の漢方薬としても使われています。
ハス酒を楽しむ会は、午前9時から先着300名で、例年午前中には終了するとのこと。蓮の葉に限りがあるのも理由のひとつですが、蓮の「苦み」が、時間が経つと失われていくのだそうです。これは切り取った時間ではなく、そもそも朝のうちでないと蓮の「苦み」が上手く出て来ないということでした。不思議ですね。
私もハス酒を頂いてみました。蓮の葉の茎を口にくわえ、上から日本酒を注いで頂きます。葉はワイングラスを持つような形で受けないと、蓮の葉がお酒をはじいてこぼれてしまうためご注意を。注がれてほどなく、意外とスッとお酒は流れてきますが、やはりかなり効果がありそうな味でした。一方で、それほど苦くないという声もあり、葉や味覚によって多少異なるようです。
この日は朝から多くの方が列を作って並んでいたのも印象的でした。体験してみたい方は早めの時間に行くとよいでしょう。例年、関西圏のテレビのニュースでも紹介されるネタですが、テレビを見てから三室戸寺に向かっても行事は既に終了しています。また「お酒」ですので、車で来られる方はご注意を。料金は三室戸寺の拝観料とは別に500円が必要です。
ガイドのご紹介
京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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