千本ゑんま堂のお精霊送り

16日は千本ゑんま堂(引接寺)で、お精霊(しょらい)送りが行われました。

千本ゑんま堂 送り鐘

16日はお盆の最終日。五山送り火に代表されるように、お盆の間にお迎えしたご先祖様のお精霊(しょらい、しょうらい:霊)を送り出す日です。お迎えの時には「迎え鐘」を撞きますが、送る時には「送り鐘」を撞きます。東では六道珍皇寺で迎え鐘を撞き、寺町三条の矢田寺で送り鐘を撞くというのがセットですが、西陣では迎え鐘や送り鐘は千本ゑんま堂や千本釈迦堂で撞く方が多いでしょう。千本ゑんま堂では、同じ鐘が15日までは迎え鐘、16日は送り鐘となります。

千本ゑんま堂

千本ゑんま堂は葬送地である蓮台野にあり、恐ろしい表情の閻魔像を祀ります。開基は閻魔さまにも仕えたという小野篁(たかむら)でこの時期は篁の像も公開されています。お精霊送りでは、水塔婆に亡き人の戒名を書いていただき(有料)、それを境内奥の地蔵尊の前の水辺に流し、最後に送り鐘を撞きます。境内では鐘の音が響き渡っていました。今年はお寺の方に回数を伝えて撞いて頂く形式でした。今でも祈りの地、あの世とこの世を結ぶ場所として多くの人が訪れる千本ゑんま堂。連綿と続く信仰を見させていただきました。

千本ゑんま堂

ガイドのご紹介

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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