補修工事が行われている三条大橋

三条大橋の補修工事が始まっています。

三条大橋の補修工事

三条通の鴨川に架かる現在の三条大橋は、昭和25(1950)年に架橋されたものですが、当初は天正18(1590)年に豊臣秀吉の命により増田長盛が奉行となって造営されました。三条大橋は、東国へと向かう東海道の起点にあたり、秀吉はこの橋から天下統一のための小田原征伐へと出陣をしていったのです。

三条大橋

現在の橋には当時の擬宝珠(ぎぼし)が14個使われており、豊臣の文字などを確認することができます。また、現在の橋脚の南側の部分には以前に橋脚として使用された石柱が再利用されていますので、下から見上げてみてもよいでしょう。

三条大橋の擬宝珠

一方、昭和10(1935)年の水害を伝える擬宝珠が、橋の南側の東から2つめにあります。災害の歴史を伝える貴重な遺産と言えるでしょう。また、真偽の証明は難しいですが、同じく橋の南側の西から2つめの擬宝珠には、幕末に新選組が活躍した池田屋事件の際についたともいう刀傷らしきものが残されています。

三条大橋の補修工事

三条大橋は近年は老朽化が目立つようになり、京都市は全国からのふるさと納税を利用した寄付を募って補修費用に充てる取り組み行いました。市のホームページによると、今年1月時点で約2億5千万円の寄付金が集まったそう。私も京都に住んでいる人間として御礼申し上げます。先日から工事が始まっていました。完成は令和6年春と数年先となる見込み。新しくなる姿も楽しみにしたいと思います。

三条大橋の補修工事
三条大橋からの鴨川

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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