夕暮れに染まる紫の空

夕刻に空が紫に染まる紫光が見られました。

紫光

「秋は夕暮れ」というように、日没の時刻が早くなって夕暮れ時に遭遇しやすくなる時期です。夕焼けは一般的には西の空を赤く染めるものと思われていますが、実はかなり奥深く、例えば東の空にも夕焼けが出たり、地球の影がせりあがって来たりと、刻々と変化する空が様々な表情を見せる時間帯です。

紫光

今回ご紹介する「紫光(しこう)」も、一般的にはなじみの薄い現象でしょう。それが証拠にネットで調べてもほとんど出てきません。紫光は、日没後の西の空に現れる半円状の「薄明弧」の上方を紫に染める現象です。薄明弧は、日没点を中心に広がっており、一般の夕焼けの部分がこれに当たります。

紫光

日没後の空はゆっくりと変化していきますが、私の手元の文献では、紫光は日没後15分~20分が美しいと書かれています。ちょうど写真を撮ったのはそのころでした。まさに紫に染まる不思議な色合いの空を、しばし足を止めて空を眺めていました。青でも赤でも白でもない紫色の空。よく晴れた日に、夕焼けの上を眺めてみてください。

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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