船岡山からは京都を一望することができます。
船岡山は標高が112m、比高が45mの独立した丘で、平安京造営時には北の起点とされたといわれ、清少納言が枕草子で「岡は船岡」と書いたことは有名です。京都盆地を眺めるにはちょうどよい高さでもあり、京都の街を一望できる場所です。
この日は青空が広がり、山頂付近からは南側の眺めが、建勲神社付近から東側の眺めが綺麗でした。東側からは比叡山と大文字山がよく見え、送り火の観賞スポットとしても知られます。
一方の南側の眺めでは、紀伊半島の大峰山脈が望めました。近畿最高峰の八経ヶ岳があるなど、古くからの修験の山で、熊野と吉野との間は大峯奥駈道として知られます。ここまで見えるのは空気が澄んでいる時期だからこそでしょう。実は大峰山脈が見えることに初めて気が付きました。古人が熊野を目指す際にも船岡山から眺めたこともあったでしょうか。船岡山は比較的登りやすく、絶景を望める場所ですので、機会がありましたら訪れてみて下さい。
ガイドのご紹介
京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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