16日に順延となった葵祭

葵祭の路頭の儀が16日に順延となりました。2012年以来ですが、実は葵祭は雨に降られやすいお祭りです。

2023年は16日に順延

葵祭の路頭の儀では、平安装束に身を包んだ総勢約500名の行列が、京都御所から下鴨神社、上賀茂神社へと向かいます。しかし、今の時期の天気は周期変化が基本で雨に当たってしまう年もあります。今年は朝方に雨が降り、結果として16日に順延となりました。日中は晴れたため、残念に思った方もおられたかと思います。ただ、雨に濡れた衣装のクリーニングには数百万円から1000万円もの費用がかかるといい、順延の判断もいたしかたなかったとは感じます。

京都御所 5月15日

5月15日の過去30回(1991年~2023年の路頭の儀開催年)の晴天率(日中に雨が降らない確率)を調べてみると63.3%で、過去40回まで広げると70%、過去45回だと67%となっています。およそ3年に1回は雨が降る割合です。葵祭にとって雨は珍しいことではなく、むしろ念頭に置いてあらかじめ予定を考えておく必要があるといえます。近年では、2023年、2012年、1997年が16日に順延となり、2003年・2002年・2000年は御所から下鴨神社までは行列が進み、そこで打ち切りとなりました。

葵祭 2014年

印象的だったのは2014年。下鴨神社まではなんとか天気が持ちましたが、上賀茂神社へ向かう途中で雨脚が強まり、雨の中での強行軍となりました。ビニール傘をさして進む行列はめったに見られず、通常は上賀茂神社の参道を歩く斎王代も特別に腰輿(およよ)に乗ったまま進んだそうです。今回はその時の写真も掲載します。

葵祭 2014年

おススメの見学場所は、午後に北大路から上賀茂神社に沿って賀茂川沿いを進む場面。加茂街道での見学です。比較的人が少なく、美しい木々の緑をバックにした絵になる場所です。順延となってしまいましたが、天気は晴れとなり、緑がきらめく中で進んで行きそうです。ただ、気温が一気に上がるため、熱中症対策をしっかりとしてご見学ください。

葵祭 路頭の儀

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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