六角堂では、柳が芽吹いて目に鮮やかです。

六角堂は聖徳太子が創建したと伝わる古いお寺で、お堂の屋根が六角形をしているところから六角堂と呼ばれます(正しくは頂法寺)。古くから京都の町堂として親しまれてきたお寺で、現在も都会のオアシスのような場所。西国三十三所観音霊場の18番札所として、本尊である如意輪観音が篤い信仰を集めています。縁結びのご利益が知られ、以下の伝説があります。

平安時代のはじめに嵯峨天皇が妃を求めて六角堂に祈願をすると、夢の中で「境内の柳の木のたもとに行くべし」とのお告げを受けました。天皇がその通りに訪れてみると、美しい女性が立っており天皇は妃に迎えたと伝わっています。いまでは本堂前の柳に境内で引いたおみくじを結ぶ際に2本の枝をくくって祈願する習わしになっています。境内はたくさんの鳩がおり、社務所では鳩にちなんだかわいらしい鳩みくじもあります。12日に訪れると柳が芽吹き始めていて、柔らかい緑が目に鮮やかでした。

六角堂にはこれから御幸(みゆき)桜と呼ばれる桜が咲いてきます。咲き始めは白く、だんだんとピンクが濃くなる珍しい桜で、どちらかというと白く見えている期間が短いのが特徴です。咲きはじめは純白でたいへん美しく、まるで雪が降っているかのよう。日に日にピンク色の花が増えていきます。色の変わる御幸桜は境内のスターバックスの前側や、親鸞上人を祀るお堂前の木になります。これから境内は益々華やかになります。

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