滝尾神社と大船鉾の龍頭

大船鉾の龍頭
滝尾神社で13日まで、新調された大船鉾の龍頭が展示されています。

大船鉾の龍頭2014年に幕末以来150年ぶりに復興した大船鉾は、24日の後祭巡行の花形として人気を集めている鉾です。まだまだ完全復興の途上で、年々装飾品が新調されていますが、今年の龍頭(りゅうとう)の新調は嬉しいニュースでした。龍頭を寄進したのは滝尾神社です。滝尾神社には拝殿の天井に龍の彫刻があります。実は、幕末に焼失した大船鉾の龍頭は、当時活躍した彫刻師・九山新之丞(くやましんのじょう)、新太郎親子の作ではないかと専門家から指摘されていましたが、滝尾神社の拝殿の龍は九山新太郎の作になるのです。そこで拝殿の龍を参考に2年がかりで新調されたのが今回の龍頭です。

大船鉾の龍頭新調した龍頭は、高さ約2メートル、重さ約220キロあるそうで、主にヒノキ材を用いた寄せ木造り。鋭い目線や前からの風を受けて後ろになびくような髭が特徴的です。制作に当たったのは米原市の彫刻師・森哲荘さんと長男の靖一郎さん、さらに次男の徹雄さんの親子。今回の制作を縁に九山家の子孫の了解を得て、哲荘さんが九山新之丞を襲名することになりました。時を越えてこうして経緯をたどりながら復興ができたことは本当に感慨深いですね。滝尾神社の拝殿の龍と見比べてみると、やはりよく似ています。龍頭は今年の巡行で実際に大船鉾乗り、多くの方が拍手喝さいを送ってくださることでしょう。滝尾神社での龍頭の展示は13日まで。19日には大船鉾の町内にやって来るとのことです。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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