ずいぶん前(7月1日)ですが、「嵐山 祐斎亭」を訪れました。
「嵐山 祐斎亭」(以下、 祐斎亭 )は、渡月橋の北側から川の上流部へと歩き、嵐山公園亀山地区へと入る階段も通り過ぎて、さらに上流へと歩くと、木々が茂る中に入り口が現れます。ホームページからの事前予約制ですので、ご予約の上訪れてみて下さい。30分の入れ替え制、料金は1名2000円で、通常期はお抹茶が付いています(紅葉期・ライトアップ見学時は希望者は別途1000円)。また、お子様は10歳以上でないと入館不可となっています。
木々に囲まれた石段を登ると、築150年の明治期の建物が現れます。元は料理旅館の「千鳥」だった場所で、文豪の川端康成が逗留し「山の音」を執筆した場所でもありました。受付を済ませて通されるのが、その川端康成の部屋で往時の雰囲気を偲ぶことが出来るでしょう。
そしてSNSでも人気となっているのが、丸窓が連なる「丸窓の部屋」で、手前に置かれた机に反射する眺めが絵になります。皆さんのセンスで美しい写真を撮っていただくとよいでしょう。
祐斎亭は、染色アートギャラリーとして一般に公開されており、「夢こうろ染(ゆめこうろぞめ)」を考案した奥田祐斎氏の作品も展示され、制作の場も見学させていただけます。この「夢こうろ染 」は光によって染め色が変化する大変不思議な染め物で、実際に光を当てて変化する様子も見せていただけることがあります。 同じ着物の色彩が変化する様を目にすると、きっと驚かれることでしょう。
「夢こうろ染 」 は、天皇陛下が即位式で着用される「黄櫨染の御袍(こうろぜんのごほう)」を奥田氏が調査・研究して技法を再現し、新たな色変化バリエーションを加えた染色技法を名付けたもの。実際の 黄櫨染の御袍も光によって色が変化するといいますが、本当に不思議な染め物です。高価ではありますが小さい作品を現地で購入することも出来ますので、よければご覧下さい。その他、お手洗いも個性的でした。近年注目されている場所。私も他の季節にも訪れてみたいと思います。
[ngg src=”galleries” ids=”51″ display=”basic_imagebrowser”]ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。
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