世界遺産の龍安寺が9月30日まで特別公開されています。
世界遺産の龍安寺は本堂の前に広がる石庭が知られ、15個の石が並ぶそのお庭を眺めに世界中から観光客が訪れます。四季折々の風景も大変に美しいお寺です。鏡容池の周りもいつ訪れても見事で、京都初心者の方から京都通の方まで楽しめるお庭でしょう。修学旅行生や海外の方など、徐々に観光客も戻ってきています。
龍安寺は「京の夏の旅」の特別公開で、9月30日まで仏殿と西の庭が通常拝観料500円に別途400円で見学できます。特別公開の仏殿は昭和56年に再建された建物で、ヒノキの香りが現在でも漂います。天井の龍の絵は、日本画家・武藤彰氏によって下り龍を描いたもので、悟りを象徴するという金色の玉をつかんでいます。
仏殿は、普段は非公開で法要の際に用いられ、お堂の奥(昭堂)には本尊・釈迦如来像と、勧請開山の日峰宗舜の像、創建開山の義天玄承の位牌などがお祀りされています。また、天皇家や歴代住職の位牌も仏殿内に安置されています。なお、仏殿内は撮影不可です。
仏殿の西側に広がる「西の庭」は、室町時代の庭を復元した回遊式庭園で、龍安寺を創建した細川勝元の木像を祀る細川廟が建っています。勝元の像やお庭は写真撮影ができました。勝元は応仁の乱における東軍のリーダーとしても知られ、将軍を支える管領(かんれい)としても活躍しました。今年は勝元の550年忌にあたるため、像が公開されたとのこと。
石庭を囲う油土塀は今年春に修復を終え、方丈内には元首相・細川護熙氏の「雲龍図」の襖絵が5月に奉納されました。来年にかけてさらに新しい龍を描いた絵も入るそうです。 仏殿と西の庭の特別公開は9月30日まで。よければ訪れてみて下さい。
ガイドのご紹介
京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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