キリシマツツジが彩る梅宮大社の神苑

洛西の梅宮大社では、キリシマツツジが見頃を迎えています。

梅宮大社

梅宮大社は、阪急の松尾大社駅から桂川を越えて東へ徒歩10分程の場所にある神社です。その神苑は四季折々に花が美しく、特に春から初夏を経て梅雨にかけては、休むことなく多様な花が次々に見ごろを迎える花園です。新緑の中に咲くキリシマツツジの光景も大変見ごたえがあります。

梅宮大社

梅宮大社は橘氏の氏神として南山城にある井手町に創建された神社で、平安時代のはじめに橘氏出身で嵯峨天皇の皇后になった檀林皇后(橘嘉智子)によって現在地に移されました。皇子に恵まれなかった檀林皇后が、本殿の横に鎮座する「またげ石」をまたいで祈願をしたところ、のちの仁明天皇となる皇子を授かったところから、子授け・安産のご利益で信仰を集めています。近年は猫がいることでも知られ、人慣れした猫の写真も撮ることができます。

梅宮大社

神苑(600円)は、春の梅、初夏のキリシマツツジやカキツバタ、梅雨の時期の花菖蒲やアジサイも美しく、次々に花を楽しめるお庭となっています。今年は例年よりも早くキリシマツツジやアヤメが見ごろとなり、すでにカキツバタも咲いてきていました。

梅宮大社

神苑内には周辺の梅津で詠まれた「夕されば 門田(かどた)の稲葉 おとづれて 葦のまろやに 秋風ぞ吹く」の和歌が刻まれた石碑が建っています。百人一首にも選ばれた大納言経信(源経信)の和歌で、碑の文字は藤原定家の書です。定家の筆跡は「定家様(ていかよう)」と呼ばれるほどクセがありますので、ぜひその文字にも注目をしてみて下さい。後ろにはまさに「葦のまろや(茅葺きの田舎家)」が建っているのも和歌の雰囲気を思わせます。

梅宮大社

輝く新緑に映える真っ赤な色彩や、トンネルのように連なる散策路は見事の一言。たいへん素晴らしい空間です。人も少なく、ゆっくりと雰囲気を満喫できます。近くの松尾大社の山吹もまだ楽しめますので、訪れていただくのもおすすめです。

梅宮大社

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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